武道武術に瞑想をプラス:最小限の労力で最大限の効果を目指してみる
ドイツにあるマックス・プランク研究所っていう いかにも怪しい研究所 由緒ある研究所が、瞑想のやり方によって違った脳の部分が活性化することを発見しました。
前回の記事でも説明した通り、瞑想をすることでストレスによる恐怖や不安あるいは痛みに強くなることができます。
そして特に何の準備もせずにテキトーにすぐできるというのが瞑想の良い所です。
瞑想で悟りを開いたブッダ様にはぶったたかれるかも知れないくらい不真面目な姿勢かも知れませんが、そんな瞑想法について解説します。
目次
・瞑想してどうするのか?
・3つの瞑想法
・できるだけ楽して効果を得る
瞑想してどうするのか?
結局、瞑想で何ができるようになるのかって話しですが、
むしろできないことがわかるようになるって感じだと思います。
自分の意識はコントロール不能ってことがわかってきます。
有名な心理学の実験に「シロクマのことだけは絶対になにがなんでも考えないでください」って言われると人はシロクマのことしか考えられなくなるという有名な実験があります。(1)
考えないようすると考えちゃうというジレンマなのですが、こういうのって人間につきもののシステムです。
他のことに集中してたら大事なことも忘れちゃうみたいな感じです。
そういう悲しい性質を持っているということを嫌というほどわからせられるのが瞑想です。
ちなみにカーネギーメロン大学とかいう でかいメロンみたいな 由緒正しい大学の研究によって、ストレスが大きいほど人間の免疫力も落ちてしまうということが判明しております。
要するにストレスが大きいと体のセキュリティが「やってられっかこんな仕事!状態」になり、機能しなくなるということです。
こういう時に自分の状態に気づいてセキュリティを強化できるようにするのが瞑想ということになってきます。
3つの瞑想法
というわけでここからはドイツの 怪しい マックスプランク研究所によって判明した科学的にも正しいとされる瞑想をご紹介していきます。(2)
ちなみにこーゆー瞑想をマインドフルネス瞑想といいます。いかにも怪しい感じがする横文字ですね。
マインドフルネスとは注目するという意味なので、注目瞑想ってことでもいいと思います。
要するにマインドフルネス瞑想ってのは、「何か」に注目する瞑想ってことです。
呼吸に注目する瞑想「呼吸瞑想」
これはそのまんま呼吸に注目するタイプの瞑想です。
できるだけなが~く息を吐いてリラックスし、短い時間で息を吸うってのを繰り返します。
吐く時間が長いほどリラックス効果があるそうです。
その間、余計なことを考えずに呼吸をすることだけに集中します。
でも、そんなことはできません。
やってる内に「今日の夜は何食べよう?」とか邪念が出てまいります。
そういう時に、「おっといけねぇや」と意識を呼吸へと戻すのが呼吸瞑想です。
これによって集中力を鍛えることができます。
この呼吸瞑想は寝る前にやっちまうのがおススメです。
そもそも「よし!これから毎日10分瞑想をしよう!」などと決めて続けられるような意志力の高いヤカラには瞑想なんて必要ないのです。
私のように何事もわかっちゃいるけど続けるのがめんどくせぇと思ってるような人間にこそ意味があるのです。
寝る前にやりつつ寝落ちしてると、そのうち瞑想の効果が出てきて「ヤバッこれちゃんとやった方がいいじゃん」となる場合があります。
まあ、これは私の個人的な経験なので、無理なく続けられる方法がベストです。
まあ最近は再びテキトーになってきてるのですが、5分くらい目を瞑ってるだけでも睡眠不足を補う効果があるという話もあるので、
ちょいと休憩程度にやっている感じです。
自分に注目する「観察瞑想」
お次は観察瞑想です。もう説明する必要もないような気がしますが、
念のため説明しておくと、自分の感覚をひたすら受け入れる瞑想です。
風がふいてるだの、ノドが乾いただの、とにかく自分が今感じていることだけに集中します。
そして、感情は排除します。
今日は気温が高くて暑いと感じるのはいいですが、暑くて嫌だという感情は排除します。
むかし海で溺れたことがあるから海が嫌とか、虫がキモイといった感情を排除しながら観察を続けます。
こうすることで感情に左右されずに物事を見る能力である共感能力が高められます。
なにしろ黙々とやる必要があるので、一人でやる形稽古なんかと組み合わせると良いです。
身体を動かしながら、感情に左右されないようにやってみましょう。
人への感謝に注目する「慈悲の瞑想」
いよいよ怪しい瞑想の出番です。
宗教なんかでよくあるアレです。神や家族や友人に感謝の祈りをささげましょうってやつです。
しかしながらマジで科学的に効果があるようなので、信者が増えるのも頷けます。
とにかく自分の家族や友人そして嫌いな人の幸福を祈ってみましょう。
そして何を感じるのかを冷静に分析していきます。
これをやると、なんと寿命が伸びたり認知能力がアップすることがわかっています。
認知能力ってのは、正しい判断ができるってことです。
これも、一人でやる形稽古に組み合わせられますね。素振りなんかの時でもいいかも知れません。
感謝の正拳突きを毎日一万回やって音を置き去りにした人もいるくらいなので、
これでネテロ会長を目指すのも一興かも知れません。
ただし百式観音ができるようになるかは保証いたしかねます。
できるだけ楽して効果を得る
こんな感じで瞑想を毎日10分くらいやっていくと数ヵ月後に効果があらわれます。が、しかし、
それにしても、めんどくさくないですか?
というわけでマインドフルネス瞑想というやつには実はある法則があります。
別にたいしたことじゃないですが、何かひとつのことに「注目」していることが大事なのです。
そこでおススメなのが、何かのついでに組み込んでしまうということです。
例えば車を運転している時に呼吸瞑想もしてしまう、なんてのもアリです。
アイオワ州立大学とかいう どこにあるのかよくわからない州 素晴らしい大学の研究によると、
歩きながらすれ違う人の幸せを祈るだけでも12分あれば気分が良くなるということがわかっています。(3)
これを応用すれば車の運転でもいいし、なんならテレビに出て来る人でもいいわけです。
ちょいと幸せを祈ってやるだけでいいんだから、簡単なことです。
誰かにバレたら完全に頭のイカれてる人扱いされますが、幸せを祈るタイムをつくりましょう。
大丈夫、口に出さなきゃバレないから。
と、このような感じで応用することが可能です。
そして瞑想は長くやればやるほど効果があるということがわかっているので、うまいことついでで積み重ねていくってのが結構大事かも。
とりあえずこんな感じで、横着しながら瞑想しようというのが今回の記事でした。
続きは・・・
武道武術において最も大切な基礎は、あなたの足です。うまく歩けるかどうかが武道武術においてはとても大切です。
そんな歩き方の稽古に関する記事がこちらになります。
草履で歩くだけ!?武道の歩き方・歩法の方法
参考文献
(1) シロクマ実験の論文(英語)
(2)マックス・プランク研究所の論文についての紹介記事(英語)
(3)アイオワ州立大学の歩行と慈悲の瞑想についての論文(英語)