形には何を入れるべきなのか?:パワーポーズがダメだった理由から考える

2016年頃にエイミー・カディとかいうハーバードビジネススクールの准教授が「パワーポーズ」ってのを発表しまして、簡潔にまとめると偉そうにしてるとマジで自信がつくでぇという話しです。

参考:TEDトークに出るエイミー・カディ(TED)

 

ホンマかいな?ということで色んな科学者が再現実験を試みたらことごとく失敗して共同研究者までボロクソに言い始めて「ダメじゃん……」となったことでも有名です。

ただこのエイミー・カディ准教授は著書では表情や思考、感情、行動が一致してないといけないという事を言ってまして、これは合気道で開祖がよくいってる言行一致にもつながる話です。

効果はなかったものの、本当の自分をプレゼンス(顕在化)させるためにまずは形から入ろうよということだったようです。パワーポーズ以外の所はこれまでの研究をきっちり踏まえてあるので勉強にもなります。

このパワーポーズ問題は武道でも言えることなんですが、型とか形というのは確かにある種の教えをもたらしてくれます。

しかしながら結局、自分でなんも考えずにただ単に形をなぞってるだけじゃダメってことなんすよね。

 

ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズなどの大成功した人々にもだいたい、できてもいないものを「できらぁ」「できてますけど?」とハッタリこいて成功させたというエピソードがあったりますが、これをやって成功したってことは結局はできたってことなんですよね。

こまけぇこたぁいいんだよ

こういった話を例に「根拠のない自信」を持て、なんて言われてますけど、こういう話しってのは実はちゃんと根拠とまではいかなくとも、基礎や基本、無理ではないというある程度の実力はあるってことなのです。

 

だいたい製造業とかだと営業が「できまぁす」っていってエグイ仕事を持ってきて現場が死にそうになるという話しがありますが、そういうもんなのです。

あらゆるリソースを割いて命を削ったりすればなんとかなる。営業に対する憎悪のエネルギーで何とかしてしまう。そういう世界も存在します。

kyousou

パワーポーズが死んだ理由は、形だけで根拠も力量も何もなかったからではないでしょうか。

だいたい、ハッタリをかます時に偉そうにしてないとハッタリは成立しません。ただハッタリかましといて結局できませんでしたではただの詐欺です。

要するに他人を騙すには自分も騙さないといけないってことですね。

力

心理学の実験で割り箸を前歯でくわえて強制的に笑顔にしてマンガやら映画やらを見せるとポジティブな感想が増えるってのがあります。

ただ、強制的な笑顔でポジティブになるってことが知識としてわかってしまうとあんまり効果がなくなる、なんて話もありまして、このあたりのことを考えると、嘘でもいいけど自分をしっかり騙せる根拠みたいなのが大事っぽいですね。

そうなんだ

つまり何が言いたいかっていうと、形を真似る時はガワだけでなく内面も近づけていこうぜ!ってことです。

形で決まっている動作をする時もその中にある殺意や攻撃の意思といったものまでなくしてしまえば単なる人形遊びになっちゃうので、やはり内面の意識をないがしろにはできないのです。

これは逆の話でもあって、相手がちゃんと攻撃を捌けるという自信をつけるためにはこっちも必殺の攻撃をしなきゃいけないのです。お互いのためにちゃんとやりとりをするのが形稽古の要点、そんな風に思います。

 

以上、終わり!

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