失敗の活かし方、目標達成の科学的テクニックを武道の稽古に応用する

早起きしたいとか、ダイエットしたいとか、色々とやったらいいんだけどできないことってありません?

わかっちゃいるけど、できねーよということを科学的に改善してくれる方法があります。

うまいこと使うと色んな場面で良いクセをつけることができます。

そんな強力な達成力をアップする手法If-Then(イフゼン)プランニングについての解説です。

     目次     

目標達成のテクニック

準備することは何故そんなに重要なのか?

If-Thenプランを稽古に活用する

目標達成のテクニック

色んな書籍などで研究者たちが強力な手法として紹介されているテクニックがあります。

実施意図みたいな訳をすることもありますがIf-Thenプランニングとも呼ばれているテクニックです。

英語のIf(もし)とThen(そしたら)を組み合わせた言葉で「~した時に~する」という意味です。そしてこれがすべてです。

例えば、歯を磨いたら、その時に薬を飲む、というような感じで使います。

こういった計画を事前にたてておくことで、あたらしい習慣をつくったり、やるべきことを達成できるようにしてくれるテクニックです。

なんだよそれだけかよってな感じですが、あらかじめ準備しておくというのは思ったより強力なんですな。

実際にこういった計画を立てておくことで意志力が弱い人や精神的に問題がある人でも、ちゃんと計画通りに物事ができるようになったという研究がいくつも行われています。

人というのは、もともとたいして意思が強くないみたいです。

ダイエットのために甘いものを我慢しようと思っていても、人から勧められたり、断りずらい状況だと誘惑に負けることってのは誰しもあると思います。

そういう時のために事前に効果的な代案を計画しておくってのが大事なワケです。

・甘いものが食べたくなったら、その時はフルーツを食べる

・人からお菓子を勧められたら、その時はダイエット中だと言って断るようにする

みたいなプランを事前に設定しておくと、いざという時に衝動に負けてカロリーの高い物を食べてしまったり、人の勧めを断れなかったりすることを防げるというワケです。

ちなみにMATSURIもお昼を食べる時は野菜と魚にする、甘いものが食べたくなったらフルーツを食べるみたいなプランで、

70キロ近くあった体重が特に無理なく63~64キロまで落ちたので、それなりの効果を実感してます。

準備することは何故そんなに重要なのか?

If-Thenプランニングというのは、要するに事前に準備しておくということです。

武道でも事前に準備しておくというのは非常に大切なことです。

相手と接触する前にどれだけ準備できているかが成否をわけるといっても過言ではないでしょう。

というか、色々な物事の成否は事前準備があるかないかで大きく変わります。

ロバート・チャルディーニの著書『PRE-SUASION』ではマンデルとジョンソンによるソファの通販サイトの研究が紹介されています。(2)

彼らの研究によると、ソファの通販サイトの壁紙を雲にするだけで、柔らかいソファが選ばれやすくなったそうです。

また別の研究ではバナーを変えただけでも同じような効果があったということが報告されています。

その他にも単純接触効果もしくはザイアンス効果と呼ばれる、普段からよく目にするものほど印象が良くなるという1968年の有名な研究があります。

テレビやインターネットで繰り返し同じCMが流されているのは、こうした単純接触効果を狙ったものでもあります。

経済学者ダン・アリエリーの研究では、無料の商品を抱き合わせにすると人は合理的な判断ができなくなるということもわかっています。(3)

お得な値段に設定した15セントの有名なおいしいチョコと1セントの普通のチョコをどちらか1つだけ買えるという条件で同時に売ると、73%の人が高級チョコを買ったのに対して、

両方を1セント値下げして普通のチョコをタダにすると今度は69%の人が本来なら14セントのお得でおいしいチョコを買う方が合理的なのに、タダのチョコに飛びついてしまったのだそうです。

このようにビジネスの世界では人が何かを買おうという意思を起こす前の段階からすでに勝負ははじまっています。

それは武道武術でも同じことなのではないでしょうか。

If-Thenプランを稽古に活用する

こうしたことを踏まえると、稽古でも事前準備を意識しておくことは相当に重要なことです。

そんなわけで、If-Thenプランニングはこうした稽古のタイミングでも活用することができるでしょう。

合気道なら形稽古をする時に、

・対峙したら、相手が動く前からこちらが動く

・対峙したら、相手が刃物を持っている前提で動く

などの条件をつけておくと、より質の高い稽古を目指せるのではないでしょうか。

逆に悪いクセがある場合や失敗するクセがある時は、どういう時にそのようなことが起こるのかを見つけ出して、先回りして条件をつけるようにします。

相手が動かない時に、ついつい手元に集中してしまい姿勢が崩れるというクセがあるなら、

・相手が動かない時は、一旦姿勢を正す

という風に設定しておきます。

こうしたことをいざその場で修正しようとしても、なかなかうまくはいきません。

失敗の原因は分析を重ねて、対策を練っておくことで次の稽古に活かしていくことができます。

自分の欠点や、失敗の原因を予め見つけておくというのは、今後の対策の面ではめっちゃ大事です。

失敗をしたときに、次にどういう風にリカバリーするか?

そんな問題に対してIf-Thenプランニングはけっこう有用な解決を与えてくれるんじゃないでしょーか。

関連記事

ちなみにこうした意志力を鍛えたり、自分を客観的にみてどういう問題があるかに気づくには瞑想などによって脳を鍛えておくことが大事だったりします。というわけで瞑想についての記事をよかったらどうぞ。

楽して脳を強くする:普段の生活の中に瞑想の効果プラスする方法について

参考文献

(1)実施意図を形成することが、メンタルの健康問題を抱える人々の目標達成を助けるか?臨床試料と類似試料を用いた実験のメタ分析(英語)

(2)『PRE-SUASION :影響力と説得のための革命的瞬間』ロバート・チャルディーニ(Amazon)

(3)『予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』(Amazon)

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