稽古ってどういう意味なの?練習・鍛錬・トレーニングとどう違うのか

武道をしている人なら稽古という言葉は練習と同じような意味で使っていると思います。

そうでない人にとっても、日本では楽器などにもお稽古という言葉を使うので意外と馴染みのある言葉だったりもします。

ですが稽古という言葉が古事記に由来しているというのを知っている人は少ないかも知れません。 

          目次
・まずは稽古と他の言葉の意味を比較
・稽古と言う言葉の由来
・稽古とは点と点に線を結ぶこと
・まとめ

 

まずは稽古という言葉の使い方

まずは似たような言葉と比較して稽古について考えてみたいと思います。

練習:主に反復練習や予行練習のことを指す。だいたい同じことを繰返して習うということのようです。

鍛錬:こちらは単純に鍛えることです。意味としてはトレーニングに近いのかも知れません。

ちなみに


トレーニング:トレーニングは体に負荷をかけて鍛えることだそうです。重い物を持ったりするのがトレーニングというわけです。

稽古:漢字からいくと稽古というのは古(いにしえ)を稽(かんがえる)ことです。

こうしてみると稽古は実は体を動かしたりすることではなく、考えることなのです。

そして稽古には色々と深い意味が込められているのでそこら辺を解説していきたいと思います。

稽古という言葉の由来

稽古というのは実は古事記の序文から来ています。

稽という漢字にはくらべて考えるという意味もあります。
つまり稽古というのは昔と比べて今を考えることなのです。

そして古事記の文章には続きがあります。それを繋げた四字熟語が『稽古照今』(けいこしょうこん)です。
意味はまさしく過去を学んで今に活かすということです。
昔の日本人が練習や鍛錬ではなく、稽古という言葉を使っていたというのはなかなか面白い選択だと思います。
稽古と言う言葉はただ単に身体を動かしたり鍛えたりするだけでなく、ちゃんと頭を使って稽古しろよという昔の人達からのメッセージとも受け取れます。

稽古とは点と点に線を結ぶこと

今の世の中ビジネスでもそうですが、昔のままをやっていては駄目なわけです。
昔の良い面は残しつつ新しくしていかなくてはいけません。
携帯やインターネットがあるのにそれを昔は使っていなかったという理由で使わなかったら、ビジネスの世界で成功するのは難しいでしょう。

色々な手間を減らしてくれるツールがあるのにそれを大した理由もなく使っていないのは損なことではないでしょうか。

今あるものを最大限に活かして、さらに昔からのノウハウも活用するというのがあるべき姿です。

稽古の在り方をある意味で表現しているものに有名なスタンフォード大学2005年の卒業式でスティーブ・ジョブズが語ったスピーチがあります。

前だけを見ていては点と点を線にすることはできない。点と点を線にできるのは後ろを振り返った時だけです。
だからこそ将来、いつの日か点と点が線になる時がくることを信じなければいけません。
自分自身の根性や運命、人生、業、そういったものを信じていなくてはいけません。
この取り組みが私を裏切ったことはなく、わたしの人生をまったく違うものにしてくれました。

どうでしょう? 点と点を線にすること、これも過去を考えて今を照らすということではないでしょうか?

こうして考えると稽古というのは、武道や芸事のための言葉というよりは社会を生き抜くための言葉だと言えるでしょう。稽古していくということは、今を良くしていくということなのです。

しかし、これはある意味では戒めでもあります。

武道の稽古は昔からやっている練習法をまったく変えない、ということが多いのではないでしょうか?

ですが、今は昔と違って武道に使える時間は減ってきています。

社会人ともなれば毎日稽古するなんてのは限られた人だけにしかできません。

稽古で得ることのできるものは何なのか?

本当に大事なことは稽古のどこにあるのか?

どうすればもっと良くなるのか?

そうしたことを考え続けて稽古をよりよりものにしていくのが、本来の稽古の形ではないでしょうか?

稽古を続けることは結果として自分の人生を変えていくことに繋がるはずです。

まとめ

・稽古とは古(いにしえ)を稽(かんがえる)の意で古事記由来の言葉。

・古事記では稽古照今(けいこしょうこん)と続くので四字熟語になっている。

・稽古今照とは昔を考えて今を良くすること、点と点に線を結ぶこと。

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