大舞台で緊張しない「はじめから勝っている」の精神

スポーツでも武道でも仕事でも、大舞台では緊張するもんです。中には緊張しすぎて何もできなくなっちゃうことだってあるでしょう。

 

そういう時、どうすればいいのかという科学研究があります。武道にもそれに近い教えがあります。

 

合気道開祖は「戦う前からすでに勝っている」という言葉を残しています。

 

そんなことについて書いてみました。

目次

プレッシャーに負けない考え方
なぜ再評価するのか?
「はじめから勝っている」の精神

プレッシャーに負けない考え方

カリフォルニア工科大学ではスポーツの大舞台で緊張して力が出せないのはなんでなの?という研究が長年行われています。(1)

 

こうした現象はチョーキング(首を絞められてるような状態)とかイップスとか呼ばれています。

 

カリフォルニア工科大の研究では以下のことがわかっています。

 

1.自分の得られる報酬が大きければ大きいほど起こりやすく、強くなる。

2.自分の報酬を失いたくないという考えの人ほど起こりやすい。

 

すんごい賞金がかかってるとか、失うものがデカイ時、人はめっちゃ緊張するってわけですね。

 

この実験では参加者にギャンブル要素のある運動的なゲームをさせて、緊張するようなシチュエーションではパフォーマンスがどうなるのかを詳細に調べました。

その結果、ある条件下では緊張を抑えることができることがわかりました。

 

参加者にこんな感じのアドバイスをした時です。

勝っている時の考え方

・負けても失うものはなく、勝てばお金がもらえる

・負けても、ただ最初の状況に戻るだけ

・ゲームに勝って成功した姿を想像する

負けている時の考え方

・賞金はすでに持っていて、負けた場合はそれを相手に支払うだけ

・負けて失うのはすでに持っているお金

・負けて失敗する姿を想像する

 

勝っている時は失うものはないと考えて、負けている時は失うものはすでに持っているから問題ないと考えとけって感じですね。

 

要するにいつでも勝ってるつもりでいけってことじゃないでしょーか。

tatakaumae

こういう考え方をしてもらうと、実験で賭け金が上がるにつれて低下していた参加者のパフォーマンスが大幅に改善したのだとか。

 

カリフォルニア工科大学では、自分のおかれている状況を再評価することでプレッシャーに勝つことができるのではないかと説明しています。

 

なぜ考え方が大事なのか?

スポーツやゲームに勝ち負けの要素はつきものです。

 

結果があるので、勝ち負けは意識してしまいます。

 

しかし、勝負に強い人や勝ち続けている人ほど目先に勝ち負けにこだわっていません。

 

以下は勝ち負けが重要な世界にいる人たちの発言をテキトーに集めたものです。

勝ち負けにはもちろんこだわるんですが大切なのは過程です。
結果だけならジャンケンでいい。

羽生善治(棋士・初の永世七冠:七つのタイトルを通算で5年~7年間保持)

 

今日の試合に勝とうと負けようと、ここに至るまでの自分自身の価値が変わるとは思わない。そして明日は今日より成長する。今日の結果には左右されない。

梅原大吾(プロゲーマー・日本人初の格闘ゲームのプロ、世界で最も長く賞金を稼いでいるプロゲーマーとしてギネス記録を持っている)

 

リスクを取れば、失敗もする。成功率70%の賭けは、30%の確率で失敗します。
現実が30%の方に振れて損失が出ても、淡々と次の勝負に向かえる人が、やはり強い。

木原直哉(ポーカー・日本人ではじめてポーカーの世界選手権を制する)

 

こんな感じで勝利を多く手にしている人ほど、確かに勝敗は大事だけどそこにこだわってはいけないって考えを持っています。

勝ち負けに捉われると他の物が見えなくなるのです。

 

こうした思い込みを修正するために、勝ち負けに関する考え方を変えるわけです。

 

負けを意識しすぎたり、勝ちを意識しすぎたりしないようにバランスを取る考え方だと言えます。

 

こうした考え方は守りに入ってパフォーマンスが低下することを防いでくれます。

はじめから勝っているの精神

合気道の開祖、植芝盛平は「大いなる無抵抗主義」「はじめから勝っている」といったことをよく稽古の時に言っていたそうです。

わたしと争おうという気持ちを起こした瞬間に、敵はすでに破れているのだ。

合気道は無抵抗主義である。無抵抗なるが故に、はじめから勝っているのだ

。邪気ある人間、争う心のある人間ははじめから負けているのである。

 

これは植芝盛平流の勝負に対する考え方です。

 

「争う心ある人間ははじめから負けている」とはまさに勝ち負けを意識してしまっている人のことではないでしょうか。

 

つまりこの精神は合気道の基本です。

 

はじめから勝っているという考えを聞くと、マネできないような境地のように感じますが、

 

考えるだけなら誰でもできます。

 

つまり順序が逆なんじゃないかというのがマツリ的な考え方です。

 

勝ってる人たちというのは、勝負に捉われない考え方を持っています。

 

カリフォルニア工科大学の実験によれば考え方を変えることで勝負強くなることができます。

 

だから最初からすでに勝っているという発想を持っておくことが大事なのではないでしょうか?

 

もちろん考え方を変えたらそれでオッケーという話じゃありませんが、

 

心と体にける心の部分は大前提としてこの考え方からはじめたらいいんじゃないかなとも思います。

 

この精神を持ったうえで、物理的にも勝っている状況・状態・姿勢をつくれるようになっていくことが大事なんじゃないでしょーか。

 

とりあえず心構えとしては、「はじめから勝っている」という気持ちでいこうぜ、というお話でした。

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参考文献

(1)カリフォルニア工科大学研究論文

 

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