開祖の魔法の言葉『一霊四魂三元八力』についての合気道スーパーマニアック考察

合気道における開祖の魔法のワードを解釈する合気道スーパーマニアック解説のコーナーです。

今回は『一霊四魂三元八力』についてです。

もうのっけからサッパリ意味不明な言葉になっております。

「なんっじゃこりゃあ?」と思ったアナタはマトモです。

といっても前回の言霊の説明の時にお伝えしていた通り、すべてが陰陽のことなのですが、

どういう理屈でそうなるのかについて今回も説明していきます。

しかしながら、これはあくまでも個人的意見なので、絶対に間違いなくコレ!と主張したいわけではなく、こうだと面白くね?という程度のものです。

     目次     
三元とはどうして陰陽なのか?
一霊四魂はどうして陰陽なのか?
八力とその他の陰陽がどう対応するか?

三元というのはどうして陰陽なのか?

一霊四魂三元八力とは『一霊四魂』と『三元』と『八力』の3つに分けることができます。

ですから、まずは三元からいきましょう。

三元というのは開祖がよく話をする『陰陽』の根本的な姿です。

陰と陽とそれが合わさったもの。これが三元の全てです。

図にするとこうですね。

開祖も『合気神髄』でこのような説明をしています。

一元は精神の本と物質の本の二元を生み出して理法をつくり、そして全宇宙を営み、天地万有に生命と体を与え、我々をして楽天に統一に、また清潔な営みを与える。

合気神髄―合気道開祖植芝盛平語録より抜粋

 

つまり一元というすべての根元から、精神と物質の元となる二元(陰陽)が生み出されたということです。

一元+二元=三元

ということです。簡単ですね。

これにが宇宙の誕生の基本みたな感じだと開祖は説明しています。

開祖が色んな時に口にする三つのもの顕幽神とか松竹梅とか〇△□というのは、だいたいこの三元に当てはめることができると思います。

一霊四魂はどうして陰陽なのか?

一霊四魂というのは幕末ごろに本田親徳(ほんだ ちかあつ)とかいう人がつくった 迷惑な概念 新しい神道の概念です。

といってもこの人は神道系宗教の世界ではけっこう重要人物です。

人に神を憑依させる方法とかをきちんと体系化しちゃったりしてたらしいので、なかなかヤベー人です。

この一霊四魂の概念とか、人に神を憑依させる鎮魂帰神法みたいなのものが、

弟子であった長沢雄楯(ながさわ かつたて)から大本教の出口王仁三郎に伝わったと言われています。

王仁三郎

ヤベーやつに伝わってしまいましたね。これで大本教は大盛況するのですがそれはまた別の話。

とりあえず一霊四魂は、直霊(なおひ)という脳みたいなものが、奇魂、荒魂、幸魂、和魂という四つの魂(性格みたいなもの?)を操って人間は成り立ってますよーみたいな話です。

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ま、日常生活では特に口にすることもない単語なので、そういうモンだと思っといてください。

出口王仁三郎は、人だけでなくあらゆるものがこの一霊四魂の概念で説明できるとしていたのだそうです。

ここまで、だいたいウィキペディアの知識となっております。

この話のウラを取るためには本田親徳大全とかいう大層な本を読まないといけなさそうなのですが、正直なところ一霊四魂のためだけに調べるのは嫌です。

気になる人は自分で調べて下さい。そして教えてください。

一霊四魂を図にするとこんな感じです。

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先ほどの三元と同様に一つのものから二つの陰陽が生まれますが、それぞれがらさらに陰陽を生みだします。

一霊 = 二元 × 2(二元からまた陰陽が生まれる) = 四魂

てな感じでしょうか。三元と同じことを数を変えて説明しているだけです。

こういう解釈なら出口王仁三郎が主張するように、すべてが一霊四魂で説明できるとしても全然問題ないですね。

開祖はこれについて、『武産合気』でこのように説明しています。

結局この世の行いをするのに、アウンの呼吸でなければならない。精神的にいえば四魂(奇霊、荒霊、和霊、幸霊)の行にして、物質的には、天火水地の四大活動造営なのである。この物質も精神もただ一元の御親のご所有なのである。

武産合気より抜粋

 

アウン(阿吽)というのが一種の陰陽のことであり、呼吸も同じく息を吸うのと吐くので反対のもの、つまり陰陽ですね。

結局この世は陰陽でなければならないのであり、これを精神的に言ったら四魂なのだそうです。

ここで開祖が言っているのは一元から生まれた物質の本と精神の本からは、さらにそれぞれ四つの物が生まれて来るということです。

精神から生まれる4つが『四魂』であり、物質から生まれる4つは天火水地ということです。

わけがわからねぇよ そういうモンなんです。

八力とその他の陰陽がどう対応するか

最後に八力を説明します。これまでのやつらに比べれば簡単な概念です。

八力とは四つの相反する力のことで、分類すると動、静、引、弛、凝、解、分、合のことです。

ちゃんと八つありますね。

静と動という陰陽、引くと弛む(ゆるむ)という陰陽、凝(ぎょう=かたまる)と解(かい=とける)という陰陽、分かれると合わさるという陰陽。

これらの四つの陰陽をまとめて八力です。

図にするとこうなります。

八力とは結局のところ一元から生まれた二つの陰陽がさらに陰陽を生み出して四つに別れた状態ですね。

一元=四魂=八力

というわけでこれまで見てきたそれぞれの図を並べてみましょう。

このようになります。

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一元からふたつの陰陽が生まれ、その陰陽からさらにそれぞれふたつの陰陽が生まれ、さらにそれからも陰陽が生まれる。倍倍で増えていくと考えるとわかりやすいかと思います。

そしてここで、またしても開祖の『武産合気』からの言葉を抜粋してみましょう。

一元の大み親がこの世界を創るについて、霊魂のもと物質のもとの二元を創って、この複雑微妙の生命すべてのもと体のすべてのもとを作って、(中略) 新陳代謝の機能もこれから生れ、そして四季の変遷もこれによって生れるのです。

その生命たることだまの動きはすべての仕組みを作り、その仕組みを作るについては奇しきなる部分は奇霊の働きとなり、荒き部分は荒霊となり、柔和なるものは和霊となる。そして固体にだんだん動かなくなり、冷結し大地になって動かなくなる、いねるが如くのろくなる、これを幸霊というのです。

四つの霊によって八の力が出て来ます。八つの引力がますます濃厚に生み出され、全大宇宙の生命を明示しているのです。その動きによって祓戸四柱の神も生れる。

武産合気より抜粋

 

簡単に自分の解釈で意訳させてもらうと、こんな感じになります。

神のような一元の親が世界をつくるために二元を創った(三元)。

これによって四季の変遷が生れ、ことだまが仕組みをつくり、四つの部分がそれぞれの性質を生み出した(一霊四魂)。

そしてこの四つの霊によって八つの力が生まれた、四つの陰陽が別れれば八つです。(八力)

と、このような感じですべてのものが繋がっているということになります。

つまるところ、一霊四魂三元八力とはすべて最初は同じひとつのものから生まれて陰陽が別れて行ったもの、ということです。

というわけで、あくまでマツリ個人の意見ではありますが、開祖の御言葉というのは理屈の通らないような神話の話ではなく、ひたすら開祖なりの理屈を説明しているだけなのだと思っています。

これは言霊とか一霊四魂三元八力とかに限った話ではありません。

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一つのものである一元・大御親・息・天の浮橋なんかも、二つのものである魂魄・火水・水火・呼吸・物質と精神・阿吽・イザナギ(凪)とイザナミ(波)・男と女といった概念も、

三つのものである三元・三種の神器・顕幽神・〇△□・松竹梅・過現未・正勝吾勝勝速日といった言葉も、四つのものである生成化育・日月星辰・気流柔剛にしても、

そして、その他にも天の叢雲九鬼サムハラ竜王だの、オノコロ島だのなんだのかんだのであっても、

こうしたもののなんもかんもが実は陰陽!

というのがマツリ的な合気道開祖の哲学解釈となります。

開祖は合気道について「みんな一つや、みんな一緒や」と斉藤守弘先生に語っていたという話が残っています。一霊四魂三元八力のことを考えると、それがより意味深なものになりますね。(5)

最後はやはり開祖の言葉を抜粋して〆たいと思います。

一霊には四つの働きが与えられている。奇霊荒霊和霊幸霊と分れる。

また、気・○△ロの動きになっている。気体、液体、柔体、固体、又、生産霊、足産霊、魂留産霊というように人々でも説明している。

しかし説明出来ても行いが出来なければ何にもならない。

自己を知らずしては何も出来ない。自己の魂線を磨きあげて、宇宙の魂線とむすばねば、すべて生きた技は出て来ません。

合気も行わなかったならば武でもなんでもない。

武産合気より抜粋※アンダーラインと太字はマツリによる

 

合気道の体術というのはこうした考えに基づいたうえで、きちんと陰陽と同じように動けなければならないってことだと思います。

ということなので、能書きはこのぐらいにして、これからもしっかり稽古を続けます。

いくらしたり顔で説明できたところでできなきゃ意味ないわけです。

まあ要するに何を言いたかったのかといえば、

合気道開祖は別に変なこと言ってるわけじゃねーぞ(多分)ということでした。

関連記事

結局は全部一緒ということで…

意外と知られてない武道の哲学を学んでおく:陰陽論入門

参考文献

(1)本田親徳(Wikipedia)

(2)一霊四魂(Wikipedia)

(3)合気神髄(Amazon)

(4)武産合気(Amazon)

(5)新装版 武産合気道 第1巻: 基本技術編(Amazon)

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